インセクトアイズ
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インセクトアイズ
猫が演じる不思議な話。
現在は世界のほとんどの地域を、
インターネット上の地図アプリで見ることができる。
いわゆる、ストリートビューという機能だ。
これは、そう遠くない未来の話。
人類は今でも宇宙空間に興味がある人は多い。
ロマンがあるから?
移住の為?新しいエネルギーを発見したいから?
理由はそれぞれだ。
未来の世界では、
現在よりも宇宙空間の情報争奪戦は熾烈を極め。
世界は競うように宇宙への開発に着手していた。
そのなかでも、
資金力に富む、
とある国の企業は宇宙空間の土地に、
新しい独自国家を作るための情報収集を目的として
24時間稼働の無線カメラ付き宇宙ロボットを宇宙空間に解き放った。
見た目は昆虫の様な姿をしているが、
エネルギーは母船からのワイヤレス充電、
宇宙空間を自由自在に飛行し、
理論上ではブラックホールの重力にも耐える事ができる。
通称、【インセクトアイズ】
この計画が成功したことにより、
リアルタイムで観たい情報を入手できるようになり、
世界の宇宙開発の情報戦を征するかと思われた。
しかし、人の口に戸は立てられない。
この極秘情報は内部リークにより、
すぐに世間へ知られる様になる。
所謂、【スペースゲート事件】である、
そうなると、隠しておいて敵を増やすより、
科学の進歩に貢献するという体を保つほうが、
経済的メリットが多いと判断した首脳部は、
インセクトアイズを一般公開した。
これにより、
世界中の誰もがネット上で、
いつでも宇宙を観察する事が可能になったのだが。
現在のストリートビューと同様
妙な映像が映るという噂が流れ出す。
広大な宇宙空間の中に、
人の臓器に似た惑星が浮かんでいるというのだ、
計測してみると、
その惑星の配置は人体内部の配列に酷似していた。
機を同じくして、
ブラックホール内部に興味を持った、
一般ユーザーが、違法にシステムをハッキング、
インセクトアイズをブラックホール内に侵入させるという事件が起きた。
その映像はネット上でライブ配信されていたのだが、
ブラックホールを抜け出て見えた映像は、
不思議な事に、視聴者によって、
それぞれ違っていた。
全員に共通したことは、
デバイスの画面を見つめる自身の姿を上から見下ろす様な映像が映ったことと、
数秒前にくしゃみが出たことだったという。
宇宙と人間の脳神経ネットワークは、複雑で網目状の構造をしているという。
そして、その見た目も似ているらしい、
もしも、宇宙が人体内部に存在すると仮定すると人間の心の闇は、
すべてを飲み込むブラックホールなのかもしれない。
まさかね。
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